【要請】「兵庫県地球温暖化対策推進計画」の改定に際して 県民参加の場を設け、気候危機に対応した計画策定を

2021年12月8日

兵庫県環境審議会

会長 鈴木 胖 様

神戸の石炭火力発電を考える会

 

【要請】「兵庫県地球温暖化対策推進計画」の改定に際して

県民参加の場を設け、気候危機に対応した計画策定を

 

本年11月に開催されたCOP26では、産業化後の気温上昇を1.5℃未満にすることが国際社会の共通の目標として再確認され、とりわけわが国のような先進国に対しては、温室効果ガスの一層の削減が求められています。このような状況において、「兵庫県地球温暖化対策推進計画」の改訂に向けた審議が環境審議会において行われることは、2050年カーボンニュートラルの達成に向けた中期的な気候変動対策の立案・実施のために不可欠なプロセスであり、長期目標と整合する中期目標及びそれを実現するための実効的な施策が盛り込まれることを期待します。

昨年度の計画改訂の際、当会は、昨年12月に、「別紙」の要請書を提出しました。また、計画見直しにかかるパブリックコメントにおいても、当会の要請書と同様の県民意見が数多く提出されたところです。

しかし、環境審議会は、①2030年目標の設定のあり方、②計画策定のプロセスのあり方、③県内大規模事業所の排出削減対策に関する当会及び多数の県民意見を顧みず、また、十分な審議をすることなく、本年3月に、2050年カーボンニュートラルを達成するという長期目標との整合性を欠く、内容面でも極めて不十分な「兵庫県地球温暖化対策推進計画」の改定を答申されました。同計画は、2030年度目標として①35%削減(2013年度比)を掲げるとともに、②取組の加速・拡大により、最大38%削減(2013年度比)を目指すとしていますが、2050年目標との整合性を著しく欠くものであり、翌月公表された政府の中期目標(2013年度比46%削減、さらに50%削減を目指す)と比較しても大きく見劣りする、県民として恥ずかしいものでした。

昨年度、当会を含む多数の県民意見を顧みず、計画改訂作業を拙速に進めてしまったことを反省し、今回の改定検討にあたっては、兵庫県として、県内の多様な事業者や県民が参加するプロセスを確保して県民各層が一体となって進める「温暖化防止に向けた持続性と実効性をもった計画」の策定に向けて、環境審議会は貢献しなければならないと考えます。

以上を踏まえ、当会は、今回の改定に向けた検討にあたって、環境審議会に、次の各点を要請します。

 

 

1.昨年度改定検討の進め方(プロセス)について検証、評価を行い、その結果を今回の改定検討に反映させること。

 

2.今回の検討にあたっては、今後の中期及び長期の温暖化対策について、県民各層(各業種、各世代。とりわけ、温暖化により将来多大な影響を受ける若い世代)との意見交換や熟議を経て、中期目標及びそれを達成するための実効的な方策を計画に盛り込むこと。

 

3.これまでの計画・施策の延長線上の対策による積み上げにより中期目標を設定するのではなく、また、国等の計画に追随するというのでもなく、兵庫県におけるカーボンニュートラルを達成するために計画はどうあるべきかという視点から、計画改訂のプロセス及び計画の内容について、一から見直すこと。

以上

 


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